青い西瓜の日々

軸なきブログ

骨騒動

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今年のドイツの春は無残で、雨か曇りばっかりでした。
気温も低くて、5月末までセーターを着る事もしばしば。
でもようやく夏らしくなって来て、昨日はドイツ西部は27度まで気温が上がったようです。

夏到来!熱烈歓迎!という事で昨晩はいそいそとバーベキューの準備をして、ソーセージとスペアリブをじゅうじゅう焼きましたとも。
家族皆で肉を食べ尽くした後に残ったのはスペアリブの小さな骨数本と大きな骨が一本。 テーブルの横ではウチのワンコが物欲しそうに見ています。

ウチでは基本的にワンコには犬用の餌のみ与えるという方針なので、残り物なんて今まで与えたことが無かったのですが、昨日は夏到来で浮かれていたせいか、うっかり「その大きな骨をワンコにあげよう。」と言ってしまいました。結構大きな骨ですよ。長さで8センチ、直径で2センチ位ですかね。
その骨を得たワンコはがっつきすぎたあまり、その骨を噛み砕くこと無くそのまんま飲み込んでしまいました。電光石火の出来事にこっちは呆然。

ウチのワンコは体高40センチちょっとの中型犬なので、8センチの骨といっても相対的には結構な長さです。人間のサイズに換算すると、そうですね、プリングル缶をそのまま飲み込むくらいのもんじゃないでしょうか。お前はびっくり人間か!というくらいの衝撃です。いや、犬なんですけどね。

もう夜も8時を過ぎてはいましたが慌てて獣医に電話すると、近くの大きな街に24時間開いている動物向けクリニックがあるのでそこに行くようアドバイスをもらいました。そこにはレントゲン撮影装置や内視鏡も揃っていると。いやー、凄いですね。24時間やっているというのは大したものです。日本でもあるのかな?
ドイツ人のペット愛は結構なものがあると思いますが、しっかりバックアップしてくれるシステムがあるのです。

ともかくそこに行って、横と上からレントゲン写真を取りました。獣医さんは、「胃袋に骨らしきものは見えるが鮮明ではない。もちろん手術で胃袋から骨を取り出すという手もないではないが、犬は元気そうに見えるので様子を見るが吉。明日また来なさい。」との事でした。その後、ワンコはぐっすり寝て、全く元気そう。

今朝またワンコとクリニックでレントゲン写真を撮ってきたのですが、獣医さん曰く「胃袋に骨は見つからない。もしかしたらあらかた消化されたかも。とりえあえず、ザワークラウトを餌に混ぜてあげてください。」

ザワークラウトってのはキャベツを発酵させて酸っぱくしたものです。ドイツではよく肉の付け合せにでます。ようは繊維質を与えて排泄を促すのが目的らしい。ただし、ザワークラウトは水洗いして酸っぱさを軽減する必要があります。それにしても犬にもザワークラウトを与えるとはさすがドイツ。

このような経緯をへて現在に至るのですが、ワンコはザワークラウト入りの餌をしっかり食べて、今はぐうぐう寝ています。吐く様子や痛みを感じている様子もなく、とりあえず一安心です。

ちなみにこの2回のクリニックの診察料にかかった費用は合計で200ユーロ。今の為替で言うと大体2万6千円ですね。
いやー、痛い。骨一本がなんとも高くついてしまいました。

ともあれ今回学んだことのまとめ。

  • ドイツには24時間開いている動物向けクリニックがある。
  • ドイツでは犬にもザワークラウトを与える事がある。
  • ウチのワンコに骨を与えるくらいならステーキ肉を与えたほうが結果的に安くつく。

子供と一緒で、犬との生活は退屈することはないですね...