パワポでお絵かき(ハンドルによる図形変形)
このところ複数のブログでお絵かきソフトについて触れているのを見かけたので、私の愛用しているPowerPointについても書いておかねばという気になった。
もちろんPowerPointの本分はプレゼンソフトであって、Illustratorのようなグラフィックソフトではない。しかし意外に強力なドローツールが装備されている。
絵のちから、図のちから
私のお絵かきはあくまでプレゼンのためのもので、美麗な絵である必要はない。しかし、ちょっと複雑な技術情報でも、うまく一枚の図にまとめることができれば話が早い。ああだこうだ説明しなくても、良くできた図は正確かつ雄弁に私の言いたいことを語ってくれる。
10年前のPowerPointのドローツールはあくまで基本的なもので、複雑な表現はできなかった。仕方なくCorelDRAWで描いた時期もあったが、プレゼン用途のためだけに、本格的なグラフィックソフトを習熟するというのはコストがかかりすぎる。だから私にとってPowerPointのドローツールの進化は歓迎すべきものだ。
ハンドルについて
今回はPowerPointで一通りドロー機能を使える人を想定して、図形変形ハンドル(正式名称は不明。以下ハンドル。)について紹介してみる。この機能が追加されたのはPowerPoint2007からだと思うが、あまり知られていないように思う。しかし使いこなせばなかなかに強力な機能なのだ。
基礎編(Windows7/Office2010環境にて)
ハンドルはどこにある?
まずはアレンジする図形を選択し右クリックし「頂点の編集」を選択する。
すると頂点の編集モードに入る。頂点の一つを選択すると頂点とハンドルが現れる。
頂点上で右クリックすると編集メニューが表示される。
頂点は追加も削除もできる。
下記の三つがハンドルのオプション。
オプション①:頂点を中心にスムージングする
これを選択すると、ハンドルは頂点を原点とした対照的な直線となる。
全体的に丸くしたいときに重宝する。
ハンドルをひっぱるとどのように変形されるかがリアルタイムで点線表示される。
オプション②:頂点で線分を伸ばす
これを選択すると、ハンドルは頂点を原点とした非対称な直線となる。
丸みの具合を非対称に調整したい場合に便利。
ハンドルをねじるとこういう描画も出来る。
オプション③:頂点を基準にする
これを選択すると頂点を基準に両ハンドルを自由に動かせる。
一部を尖らせたい場合にはこれを使う。
応用編
ではこの機能を使って何か描いてみる。
私は最初にフリーハンドツールでおおざっぱに形をとるやり方が好きだ。
耳
三角形をベースにして頂点をそれぞれ変形していく。
これは右耳の部分。出来たらコピー・ペースト・左右反転で左耳も完成。
下くちびる
一見バットマン。しかしてその実態は下くちびる。
省略するが、上くちびるも同様に描く。
目、鼻、歯
それから目を円で描く。鼻は楕円。歯は四角形。
いずれも単純図形なのであっという間に終わる。
それらを並べるとこうなる。
そして背景を黒く塗って完成。
私は何もウナギイヌに関してのプレゼンを普段行っているわけではない。
それだけは知っておいてほしい。
追記:
PowerPointの描画機能に関して包括的に説明している良サイトがあったので、これから使ってみようという人はぜひこちらへ。