いつの間にか春
前回の更新からだいぶ間が空いてしまったので、その間をちょっと振り返ってみる。
日本での仕事を終え、その足でオーストリアへ。飛行時間12時間。
前回の記事でフライト中は全然寝れないと書いたら、某カエルコ画伯から酔い止めを飲むべしというご神託が下ったので、試してみたら本当に効いた!
4時間くらいは寝れたと思う。
私がカエルコさんを全面的に信頼しているためのプラシーボ効果も多少はあるのかもしれないが、これは画期的。ありがとうカエルコさん!
というわけで、余裕の笑顔でオーストリア着。
オーストリアというとこのお土産が好き。買わないけど。
Photo: No Kangaroos in Austria by Evan Broder
オーストリアには6日ほど滞在し、週末も休みなしでお仕事。
夜は欧州の同僚たちと楽しく食べて飲んで踊って体力を消耗する。
スペアリブに打ち負かされた。美味しかったけど全部は無理。
で、ようやくドイツの自宅に戻ってきたら、なんだか春めいている。
朝方はまだ冷えるが、日中は20度超える日もあったようだ。
10日ぶりに愛犬と散歩。
森の中で聞こえる鳥のさえずりが凄い。ツイートしまくってる。
木々はまだ裸のままだけど、これからあっという間に緑になるだろう。
これは今朝の写真。
天気が良いと散歩はとても楽しい。
春はいいね。
寝れないので映画
今日から出張で日本入りしました。
乗り継ぎ合わせて合計12時間のフライトで一睡もできず。
長距離フライトって、いつもそうです。
寝れてもせいぜい30分くらいかな。
というわけで機内のエンタテイメント・プログラムのお世話になります。
今日は映画を4本も観てしまった。
①清州会議
役所広司と小日向文世が良い。小日向文世って、ちょっとケビン・スペイシーに似ている気がする。と言ったら褒めすぎかな?
②エンダ―のゲーム
SF小説の名作と聞いていたけど(未読)、映画は圧倒的というものでもなかった。退屈はしなかったけど、繰り返し観たいとも思わない。
でも主演のエイサ・バターフィールドはとても良かった。何か問いかけるような眼が印象的。柳のような体つきも。
少年の持つ繊細さを最大限に増幅したらこんな感じになるのだろう。
現実にはがさつな部分の方が大きいからね。
何やら楽しげなタイトルだけど、恋人を救うために走って、跳んで、撃って、死んで、賭けて、叫ぶローラのお話。
実験的かつエンタテイメント精神にあふれる1998年のドイツ映画です。
初めて観たときは表現やら筋やらに結構びっくりしたものでした。
今回は2回目で、初見の衝撃はなかったけど、それでも十分楽しめます。
トム・ハンクスが主演なんで、ドキドキはしても「まあ、ハッピーエンドだよね」と落ち着いて見られるし、それが故にもの凄くドキドキはしないのが欠点。
海賊役のバーカッド・アブディの存在感が凄くて、彼がいなかったら凄くつまらない映画になっていたんじゃないかと思う。
良くも悪くもハリウッド様式エンタテイメント。でも、そういうお気楽さが私は結構好きなのだ。
そして映画じゃないけど、
⑤「あまちゃん」 総集編・前編
実は観るのは初めて。とても面白かった!(って、みなさんには今更なんでしょうが)
時間切れで後編が見れなかったのが本当に残念。
いつか総集編じゃなくて、全編ちゃんと見てみたいもんだ。
そろそろ睡魔が襲ってきたので、襲われるがままに寝ます。
おやすみなさい。
パンク騒動
今日、仕事中に妻から電話がかかってきた。
なんでも外出先で車がパンクしたらしい。
修理しに来てくれないか、と。
5年くらい前にも同じような事があった。
妻は子供たちを乗せて買い物に行ったのだが、途中でパンクに気づいて車を路肩に止めた。子供たちがまだ小さいので、車を置いて家に歩いて帰るにもちょっと距離がありすぎる。それで悪いけど、こっちに来てタイヤを交換して欲しいという電話だった。
妻の名誉のために言っておくと、妻もタイヤ交換の手順は知っているが、いかんせんナットを緩めたり締めたりするには力が足りないので助けを求めてきたのだ。
その時もちょうど仕事中だったのだが、妻がいる場所は職場から車で20分くらいの距離だったので、会社の人達に事情を話して、ちょっと行ってきますという事になった。
女子社員からは「仕事を放り捨てて、奥様を助けに向かう西瓜男さんって素敵!」と言われて、ちょっとだけデレっとしてしまったが、よく考えたら別に仕事を放り捨てたわけじゃないし、単なるタイヤ交換だ。
ともかく現場に着いたのだが、なんとタイヤ交換はすでに終わっていた。
妻曰く、ついさっき親切なおじさんが通りかかって、タイヤを交換してくれたのだという。おじさんの姿はもう無かった。
そのおじさんには本当に感謝する。こういう人ってなかなかいない。
でも、活躍のチャンスを逃してしまったな、という気持ちもほんのちょっとだけあった。
なんだかんだ言って、恋人や妻がトラブルに見舞われたらカッコよく助けてあげたいという気持ちが男にはあるんじゃないかと思う。
まあ、そういう事があったので、今回の電話には「すぐ行くよ」と答えて颯爽と車を走らせた。現場について余裕の笑みで作業にかかる。タイヤ交換は一度経験してしまえばなんてことはない。
ナットを緩めて、ジャッキで車を持ち上げる。そしてナットを外してからタイヤを外す。
...あれ?
…タイヤが外れない。
押しても引いてもピクリとも動かない。足でがんがんタイヤを蹴ってもダメ。にっちもさっちもいかない。
なんてこった。
結局ADACという日本のJAFに相当する会社に電話して助けを求めることになった。
そうこうしているうちに息子を学校に迎えに行く時間になっていた。JAF会員の妻を現場に残して、私は学校へと向かった。
ちょうど息子を車に乗せたところに妻から電話がかかってきて無事にタイヤ交換は済んだと言う。
ただADACの作業員も、ものすごく手こずったそうだ。
ホイール部分に錆びが出て、シャフトに固定されていたらしい。
作業員の人は潤滑剤などを駆使して、ようやくタイヤを交換したとの事。
それを聞いて、女性にとっては馬鹿らしいことかもしれないが、私は男としての面目を保てたような気がした。
ああ、プロでも手こずる難しいケースだったんだな、と。
私の手に負えなくても、しょうがなかったのだと。
それでも、またもタイヤ交換のチャンスを逃してしまったという悔しさは残る。
私は次の機会を待つかしない。もちろんパンクを期待しているわけではないが、三度目の正直と行きたいところだ。
ところで私もこのところ仕事に追われてパンク状態なのだが、こんなどうでもいいような記事を書いて空気を抜いている。みんなもパンクには注意しよう。
パワポでお絵かき(ハンドルによる図形変形)
このところ複数のブログでお絵かきソフトについて触れているのを見かけたので、私の愛用しているPowerPointについても書いておかねばという気になった。
もちろんPowerPointの本分はプレゼンソフトであって、Illustratorのようなグラフィックソフトではない。しかし意外に強力なドローツールが装備されている。
絵のちから、図のちから
私のお絵かきはあくまでプレゼンのためのもので、美麗な絵である必要はない。しかし、ちょっと複雑な技術情報でも、うまく一枚の図にまとめることができれば話が早い。ああだこうだ説明しなくても、良くできた図は正確かつ雄弁に私の言いたいことを語ってくれる。
10年前のPowerPointのドローツールはあくまで基本的なもので、複雑な表現はできなかった。仕方なくCorelDRAWで描いた時期もあったが、プレゼン用途のためだけに、本格的なグラフィックソフトを習熟するというのはコストがかかりすぎる。だから私にとってPowerPointのドローツールの進化は歓迎すべきものだ。
ハンドルについて
今回はPowerPointで一通りドロー機能を使える人を想定して、図形変形ハンドル(正式名称は不明。以下ハンドル。)について紹介してみる。この機能が追加されたのはPowerPoint2007からだと思うが、あまり知られていないように思う。しかし使いこなせばなかなかに強力な機能なのだ。
基礎編(Windows7/Office2010環境にて)
ハンドルはどこにある?
まずはアレンジする図形を選択し右クリックし「頂点の編集」を選択する。
すると頂点の編集モードに入る。頂点の一つを選択すると頂点とハンドルが現れる。
頂点上で右クリックすると編集メニューが表示される。
頂点は追加も削除もできる。
下記の三つがハンドルのオプション。
オプション①:頂点を中心にスムージングする
これを選択すると、ハンドルは頂点を原点とした対照的な直線となる。
全体的に丸くしたいときに重宝する。
ハンドルをひっぱるとどのように変形されるかがリアルタイムで点線表示される。
オプション②:頂点で線分を伸ばす
これを選択すると、ハンドルは頂点を原点とした非対称な直線となる。
丸みの具合を非対称に調整したい場合に便利。
ハンドルをねじるとこういう描画も出来る。
オプション③:頂点を基準にする
これを選択すると頂点を基準に両ハンドルを自由に動かせる。
一部を尖らせたい場合にはこれを使う。
応用編
ではこの機能を使って何か描いてみる。
私は最初にフリーハンドツールでおおざっぱに形をとるやり方が好きだ。
耳
三角形をベースにして頂点をそれぞれ変形していく。
これは右耳の部分。出来たらコピー・ペースト・左右反転で左耳も完成。
下くちびる
一見バットマン。しかしてその実態は下くちびる。
省略するが、上くちびるも同様に描く。
目、鼻、歯
それから目を円で描く。鼻は楕円。歯は四角形。
いずれも単純図形なのであっという間に終わる。
それらを並べるとこうなる。
そして背景を黒く塗って完成。
私は何もウナギイヌに関してのプレゼンを普段行っているわけではない。
それだけは知っておいてほしい。
追記:
PowerPointの描画機能に関して包括的に説明している良サイトがあったので、これから使ってみようという人はぜひこちらへ。
ゾンビ脳
はてなブックマークでこんな記事が上がってました。
こういうことを考える人はそれなりにいて、『ワールドウォーZ』の原作者マックス・ブルックスは『ゾンビサバイバルガイド』なるものも出版しているようだし、それ以外にもゾンビからどう身を護り生き延びるかという考察は結構あります。
これで生き残れる!ゾンビから身を守るサバイバル術!【実際に役立つ情報あり】 - NAVER まとめ
こういうのを見ると、アホだなあと笑ってしまうと同時にちょっと共感を覚えてしまうのは、私も小学生の頃に同じ事を考えていたからです。
小学校6年生の頃だったと思うけど、友達と連れ立って映画を見に行きました。
見たのは、あのロメロの『ゾンビ』です。
めちゃめちゃ怖かったですよ。
まず、ゾンビが怖かった。
あの映画で現在のゾンビ像が確立されたわけで、そういう意味ではまだ誰もゾンビを知らなかった。
物凄い衝撃でした。「ぼくのはじめてのぞんび」ですから。
そして人間同士の醜い争いも怖かった。
映画館を出てきた時には、世界が違って見えました。オーバーな表現じゃなくて。
この世はもう全然安全なものじゃなかった。
だって忽然とゾンビが現れるかもしれないんだから。
それからしばらくというものの、家でも学校でも、今ゾンビが侵入してきたらどうするか、という脳内シミュレーションを繰り返したものです。
4階にあった音楽教室の窓からは大木が見えていて、ゾンビが教室内に侵入してきたら、あの木に飛び移ろうと(至って真面目に)計画していたことは今でもはっきり思い出せます。
そういうシミュレーションをある程度やっていくと、心の余裕とともにストーリーに幅が出るんですよ。ただ逃げるだけじゃない。
例①
ゾンビが学校にやってくる→
友人のHとNとTと一緒に机と椅子でバリケードを作る→、
ゾンビどもがドアにたむろしている間に窓から脱出だ→完璧!
さら余裕が出ると
例②
ゾンビが学校にやってくる→
友人のHとNとTと一緒に机と椅子でバリケードを作る→、
友人たちは自力でなんとかするから、俺はあこがれのT子ちゃんとともに脱出だ→完璧!
と、ゾンビとヒーロー願望がまぜこぜになった妄想まで発展したのでした。
まあ、少年というのはそんな生き物なんでしょう。
結局今に至るまでゾンビは現れることなく、私はこれまで無事に生きてこれました。
ありがたや。
今でも多くのゾンビ映画が作られるので、みんなゾンビ好きなんだなと思います。
この数年の間に観て印象に残っているゾンビ映画は
『28日後』 英国ゾンビは速い
『ワールドウォーZ』 さらに速くなった。お前らアスリートか。
『ウォーム・ボディーズ』 ロマンチック・ゾンビという新機軸
『ショーン・オブ・ザ・デッド』 傑作ゾンビコメディ
あと『ゾンビランド』は未見。いつか観たい。
ちなみにゾンビはドイツ語ではツォンビと発音します。
なんか可愛いですよね。ツォンビー。
After The Gold Rush / Neil Young : 声の魅力
ピーナッツモンキーさんのブログで紹介されていたベル&セバスチャンの曲をヘビーローテーション中。
頼りなげなボーカルが、ぐっときます。
言うまでもないけど(でもあえて言うけど)、ボーカルの魅力ってのは歌唱力だけじゃないですね。
私にとっては声質は大きな要素のような気がします。繊細そうな声で、ちょっと微妙な歌唱力の組み合わせというのは割と好きです。そういうボーカリストでぱっと思い浮かぶのはチェット・ベイカーとニール・ヤングかな。
チェット・ベイカーについては以前書いたので、今回はニール・ヤングで。
好きな曲がいくつかありますが、今回は『アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ』。
壊れそうな感じが好き。
ロマンチックな歌詞なのかな、と思ったら全然違いました。
Neil Young - After The Gold Rush - YouTube
歌詞は3番まであるんですが、1番は(夢で見た)過去、2番は現在、3番は(夢で見た)未来、という構成になっています。
3番の未来編が一番分かりやすくて、ノアの方舟的な話です。
地球はもう住めなくなっていて、選ばれた者たちが他の星へと移住します。
命を運ぶ宇宙船を銀色の種に例えるあたりはさすが。
2番の現代編では破滅の様子が描かれています。
焼け落ちた地下室というのは世界が荒廃した様子でしょう。、
満月を見ていたところに太陽が突然現れるってのは、巨大な爆発の事と思われます。
核兵器の事かもね。
1番の過去編が分かりづらいんですよ。
確信はないけれど、イギリスの産業革命の事なのかなという気がします。
中世、近世があって、農業革命があって産業革命へと。
そして「母なる自然」はこの産業革命を機に脅かされていくようになるという事で。
タイトルは「ゴールド・ラッシュのあと」という意味ですが、ゴールド・ラッシュというのは人々が富に狂奔するさまの事を指しているのでしょう。
富のために自然を破壊し、戦争をはじめ、それで人間は地球とともに滅びていくんだ、という主旨と解釈しました。
ニール・ヤングが25歳の時の作品ですが、生真面目に人類の行く末に胸を痛めていたんだろうなあという気がします。
きっと、この人は根が真面目な熱血漢なんですよ。
自分にも他人にも厳しいんでしょう。
この間のコンサートでは「手拍子がなってない」とか「コンサート中の私語を慎め」と観客に説教したらしい。
ニール・ヤングも!?コンサート観客の手拍手に「違う!」と吠えた ― スポニチ Sponichi Annex 芸能
順調に気難しいおじいさん(御年68歳)になっているようで、なんだか笑ってしまった。このまま説教コンサートという新境地を開拓するかもね。
After the Gold Rush 歌詞、和訳、超訳
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