青い西瓜の日々

軸なきブログ

After The Gold Rush / Neil Young : 声の魅力

ピーナッツモンキーさんのブログで紹介されていたベル&セバスチャンの曲をヘビーローテーション中。

雨の降る午後に - tbtst

 

頼りなげなボーカルが、ぐっときます。

 

言うまでもないけど(でもあえて言うけど)、ボーカルの魅力ってのは歌唱力だけじゃないですね。

私にとっては声質は大きな要素のような気がします。繊細そうな声で、ちょっと微妙な歌唱力の組み合わせというのは割と好きです。そういうボーカリストでぱっと思い浮かぶのはチェット・ベイカーニール・ヤングかな。

 

チェット・ベイカーについては以前書いたので、今回はニール・ヤングで。

好きな曲がいくつかありますが、今回は『アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ』。

壊れそうな感じが好き。

ロマンチックな歌詞なのかな、と思ったら全然違いました。

 


Neil Young - After The Gold Rush - YouTube

 

歌詞は3番まであるんですが、1番は(夢で見た)過去、2番は現在、3番は(夢で見た)未来、という構成になっています。

 

3番の未来編が一番分かりやすくて、ノアの方舟的な話です。

地球はもう住めなくなっていて、選ばれた者たちが他の星へと移住します。

命を運ぶ宇宙船を銀色の種に例えるあたりはさすが。

 

2番の現代編では破滅の様子が描かれています。

焼け落ちた地下室というのは世界が荒廃した様子でしょう。、

満月を見ていたところに太陽が突然現れるってのは、巨大な爆発の事と思われます。

核兵器の事かもね。

 

1番の過去編が分かりづらいんですよ。

確信はないけれど、イギリスの産業革命の事なのかなという気がします。

中世、近世があって、農業革命があって産業革命へと。

そして「母なる自然」はこの産業革命を機に脅かされていくようになるという事で。

 

タイトルは「ゴールド・ラッシュのあと」という意味ですが、ゴールド・ラッシュというのは人々が富に狂奔するさまの事を指しているのでしょう。

富のために自然を破壊し、戦争をはじめ、それで人間は地球とともに滅びていくんだ、という主旨と解釈しました。

ニール・ヤングが25歳の時の作品ですが、生真面目に人類の行く末に胸を痛めていたんだろうなあという気がします。

 

きっと、この人は根が真面目な熱血漢なんですよ。

自分にも他人にも厳しいんでしょう。

この間のコンサートでは「手拍子がなってない」とか「コンサート中の私語を慎め」と観客に説教したらしい。

 

ニール・ヤングも!?コンサート観客の手拍手に「違う!」と吠えた ― スポニチ Sponichi Annex 芸能

 

順調に気難しいおじいさん(御年68歳)になっているようで、なんだか笑ってしまった。このまま説教コンサートという新境地を開拓するかもね。

 

 

After the Gold Rush 歌詞、和訳、超訳

 

鎧を着た騎士達の夢を見たんだ

女王について何か話してた

農民たちは歌い、鼓手たちは太鼓を叩き、

射手は木を裂いた

ファンファーレが太陽に向かって吹かれ

それはそよ風に舞った

見なよ、母なる自然が70年代を遁走していく

見なよ、母なる自然が70年代を遁走していく

 

俺は焼け落ちた地下室に横たわって

満月を眺めていた

太陽が突然空に現れた時

継ぐものがいればいいのにと思っていた

頭の中ではバンドが演奏し

俺はハイになったように感じてた

俺は友達が言ったことを考えていた

それが嘘でありますようにと

俺は友達が言ったことを考えていた

それが嘘でありますようにと

 

銀色の宇宙船の夢を見たんだ

太陽の黄色い靄の中を飛んでいた

選ばれし者たちの周りで

子供たちは叫び、色彩は飛び交っていた

全ては夢。全ては夢なんだ

乗船が始まった

母なる自然の銀の種は

太陽の中の新しい家へと飛んでいく

母なる自然の銀の種は

新しい家へと

 

原詩

 

Well, I dreamed I saw the knights in armor coming

Sayin' something about a queen

There were peasants singin' and drummers drumming

And the archer split the tree

There was a fanfare blowin' to the sun

That floated on the breeze

Look at mother nature on the run in the nineteen seventies

Look at mother nature on the run in the nineteen seventies

 

I was lyin' in a burned out basement

With a full moon in my eyes

I was hopin' for a replacement

When the sun burst through the sky

There was a band playin' in my head

And I felt like getting high

I was thinkin' about what a friend had said,

I was hopin' it was a lie

Thinkin' about what a friend had said,

I was hopin' it was a lie

 

Well, I dreamed I saw the silver spaceships flying

In the yellow haze of the sun

There were children crying and colors flying

All around the chosen ones

All in a dream, all in a dream

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Flyin' Mother nature's silver seed

To a new home in the sun

Flyin' Mother nature's silver seed

To a new home