青い西瓜の日々

軸なきブログ

パンク騒動

今日、仕事中に妻から電話がかかってきた。

なんでも外出先で車がパンクしたらしい。

修理しに来てくれないか、と。

 

5年くらい前にも同じような事があった。

妻は子供たちを乗せて買い物に行ったのだが、途中でパンクに気づいて車を路肩に止めた。子供たちがまだ小さいので、車を置いて家に歩いて帰るにもちょっと距離がありすぎる。それで悪いけど、こっちに来てタイヤを交換して欲しいという電話だった。

妻の名誉のために言っておくと、妻もタイヤ交換の手順は知っているが、いかんせんナットを緩めたり締めたりするには力が足りないので助けを求めてきたのだ。

 

その時もちょうど仕事中だったのだが、妻がいる場所は職場から車で20分くらいの距離だったので、会社の人達に事情を話して、ちょっと行ってきますという事になった。

女子社員からは「仕事を放り捨てて、奥様を助けに向かう西瓜男さんって素敵!」と言われて、ちょっとだけデレっとしてしまったが、よく考えたら別に仕事を放り捨てたわけじゃないし、単なるタイヤ交換だ。

 

ともかく現場に着いたのだが、なんとタイヤ交換はすでに終わっていた。

妻曰く、ついさっき親切なおじさんが通りかかって、タイヤを交換してくれたのだという。おじさんの姿はもう無かった。

そのおじさんには本当に感謝する。こういう人ってなかなかいない。

でも、活躍のチャンスを逃してしまったな、という気持ちもほんのちょっとだけあった。

なんだかんだ言って、恋人や妻がトラブルに見舞われたらカッコよく助けてあげたいという気持ちが男にはあるんじゃないかと思う。

 

まあ、そういう事があったので、今回の電話には「すぐ行くよ」と答えて颯爽と車を走らせた。現場について余裕の笑みで作業にかかる。タイヤ交換は一度経験してしまえばなんてことはない。

ナットを緩めて、ジャッキで車を持ち上げる。そしてナットを外してからタイヤを外す。

 

...あれ?

…タイヤが外れない。

 

押しても引いてもピクリとも動かない。足でがんがんタイヤを蹴ってもダメ。にっちもさっちもいかない。

なんてこった。

 

結局ADACという日本のJAFに相当する会社に電話して助けを求めることになった。

そうこうしているうちに息子を学校に迎えに行く時間になっていた。JAF会員の妻を現場に残して、私は学校へと向かった。

ちょうど息子を車に乗せたところに妻から電話がかかってきて無事にタイヤ交換は済んだと言う。

 

ただADACの作業員も、ものすごく手こずったそうだ。

ホイール部分に錆びが出て、シャフトに固定されていたらしい。

作業員の人は潤滑剤などを駆使して、ようやくタイヤを交換したとの事。

 

それを聞いて、女性にとっては馬鹿らしいことかもしれないが、私は男としての面目を保てたような気がした。

ああ、プロでも手こずる難しいケースだったんだな、と。

私の手に負えなくても、しょうがなかったのだと。

 

それでも、またもタイヤ交換のチャンスを逃してしまったという悔しさは残る。

私は次の機会を待つかしない。もちろんパンクを期待しているわけではないが、三度目の正直と行きたいところだ。

 

ところで私もこのところ仕事に追われてパンク状態なのだが、こんなどうでもいいような記事を書いて空気を抜いている。みんなもパンクには注意しよう。